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神戸女子短期大学紀要「論攷」

神戸女子短期大学紀要「論攷」は、神戸女子短期大学における学術研究活動の成果を広く世の中に公表することを目的とした学術出版物です。

最近の情報通信技術の発展に伴い、より多くの研究者に神戸女子短期大学の研究成果を知って頂くため、2002年からはインターネットを利用した電子出版を開始いたしました。


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論攷 第57号

種類 題名 PDFファイル
原著 ICP発光分光法による国産大豆から作られた豆腐中ミネラル含有量と製造法との関係 [PDF:1.36MB]
ノート 職場で求められるコミュニケーション力とその育成について−企業等への調査をもとに− [PDF:382KB]
ポーアイ4大学連携学生研究事業「きらめきプロジェクト」における「食育」の実践−V-net による実施− [PDF:629KB]
果実によるタンパク質分解酵素の活性検査 [PDF:371KB]
資料 京都府和束町における茶葉の生産とその利用について [PDF:742KB]
神戸女子短期大学食堂2階のリフォームについて [PDF:463KB]
研究活動 [PDF:477KB]

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<原著>
ICP発光分光法による国産大豆から作られた豆腐中ミネラル含有量と製造法との関係

田中 智子、茶山 健二


要旨

ICP発光分光光度法では、農産物での微量ミネラルを測定することにより、産地を判別し国産品と区別する研究が進められている。これまでの研究で、豆腐のセレン含有量は、大豆原産国によって異なることが判明した。そこで、その同一試料の国産大豆を用いた豆腐について、製造方法により差があるのかどうか、手作り豆腐を調製してその比較検討を行った。市販品と手作りの木綿豆腐と絹ごし豆腐を比較した結果、カルシウム、鉄、カリウム、亜鉛、バリウム、ニッケル、ストロンチウムの含有量が同様の傾向を示し、特に、鉄、ストロンチウムは、市販品と手作り共に木綿の方が有意に多く、ミネラル含有量の差は製造方法の違いによることが分かった。

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<ノート>
職場で求められるコミュニケーション力とその育成について−企業等への調査をもとに−

中川 伸子


要旨

文部科学省の「学士力」、経済産業省の「社会人基礎力」、日本学術会議の「大学教育の分野別質保証の在り方」等、大学教育への提言、及び社会からの要望は近年非常に多い。その中で共通する「コミュニケーション教育」について、本稿で考察する。

その考察の前提として、平成22年度に行った企業等へのアンケート調査「コミュニケーション基礎力に関する調査」を活用した。調査では、入社、入職1年までの新卒新人のコミュニケーション力の問題点や仕事上求められるコミュニケーション力等を明らかにする。そして、われわれが現在行っている教育内容に加えて、今後どのような点に注視してコミュニケーション教育を行うべきかということを明らかにしたい。

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<ノート>
ポーアイ4大学連携学生研究事業「きらめきプロジェクト」における「食育」の実践
−V-net による実施−

今本 美幸、森下 敏子、中野 佐和子


要旨

「きらめきプロジェクト」は、ポーアイ4大学連携推進事業の一つである。2009年度、2010年度に本学のボランティアグループ「V-net注)」が応募し採択された。

本学では、授業に食育の基本と応用を組み込んだ「子どもの料理教室」を実施している。学生はこの経験をもとに、「子どもの料理教室」を企画した。学生は野菜嫌いな子どもたちのために、事前に野菜を栽培して旬の野菜を使った料理を献立に組み込んだ。料理教室実施後の子どもの保護者を対象にしたアンケート調査では、「嫌いな食品がある」子どもは85%で特に野菜が多かったが、家庭で「きらいなものが食べられた」「食品や調理に興味をもった」と、調理体験が子どもたちの好き嫌いを減らし、家庭での食育に繋がっていることが示唆された。今後も、学生主体の地域貢献として、「子どもの料理教室」を通した「食育」の実践が望まれていると考える。

注)V-net は阪神大震災の直後に兵庫県栄養士会や栄養士・管理栄養士養成課程のある大学教員が被災者の栄養改善を目的として立ち上げたボランティア団体であり、現在では県内5校が日頃の活動を通じネットワークを強めながら、各大学独自でもボランティア活動等を行っている。

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<ノート>果実によるタンパク質分解酵素の活性検査

森内 安子


要旨

果実に含まれているタンパク質分解酵素の活性法として、授業時間内に酵素を分離精製しないで測定できる方法を検討した結果、基質にカゼインを用いたペーパーディスク法が有効であることがわかった。

パインアップル、キウィフルーツの2種類の果実のタンパク質分解酵素の活性は、ゼラチンのゲル化方法の結果からゲル化に要する時間に差はあるものの、キウィフルーツのほうが早くゲル化した。これは、パインアップルは水分量が多いので粘性が低くなり、その酵素が動きやすくなったためではないかと考えられた。しかし、果汁の上澄み液を酵素試料に用いたペーパーディスク法の結果から、果汁の粘性にかかわらずパインアップルはキウィフルーツよりタンパク質分解酵素の活性が高いことが明らかとなった。

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<資料>京都府和束町における茶葉の生産とその利用について

細見 和子


要旨

健康な食の摂り方とは、「からだ」に栄養を与えると同時に「こころ」も満たされることが大切である。ちょっと一息つく時に「お茶にしましょう」という言葉があり、お茶は気分をリラックスさせたい時、愛飲され「こころの栄養」となっていると考えられる。本研究は、日本の風土で育つ食材である緑茶に注目し、その有効利用を試みた。緑茶といえば宇治茶を思い浮かべるが、宇治茶の45%近くを生産する和束茶を試料とし、和束茶の栄養成分を分析し検討した。茶葉そのものに含まれるすべての栄養を摂取するために茶葉の料理への応用を試み、茶葉の種類(粉末・乾燥・茶殻)による使用量を検討した。その結果、粉末茶葉は主原料の3%、乾燥茶葉は2%の添加が適量と考えられた。茶殻は、佃煮・ふりかけやてんぷらのかき揚などの料理に添加して、茶殻は野菜感覚で利用でき、食材のエコロジーとしても実践できたので報告する。

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<資料>神戸女子短期大学食堂2階のリフォームについて

本保 弘子


要旨

神戸女子短期大学食堂2階のリフォーム計画案を作成した。これは、食堂の座席数の増加に加えて、女子学生にとって居心地のよい居場所空間の創出を提案したものである。

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