食物栄養学科のEvents詳細
2008年2月22日
小大連携活動:神戸女子短期大学・神戸市立こうべ小学校連携食育プログラム 「『まごはやさしい』を作って食べよう」を開催!
西川教授は実習を始めるにあたって子どもたちに、「知っていることは大切ですが、もっと大事なことはそれを実行することです。なぜかというと実際に食べなければ、本当の健康は手に入らないからです。今日はみんなで楽しく、そして包丁を使いますから安全には十分気をつけて調理しましょう」とあいさつ。
引き続き、調理についての説明がありました。
メニューの「ぶり大根」をメニューとして選んだのは、食材の「ぶり」と「青首大根」は冬が「旬」の食材であり、一番おいしく栄養価も高いことを説明しました。
さらに「ぶりは、「出世魚」といっておめでたい時によく使われる魚でもあります。」と解説。「調理の時は魚のマークが書いてある面を使用してください。これは魚には腸炎ビブリオ菌という食中毒の原因になる細菌がついていることがあるからです。
ぶりを切ったあとは、まな板や包丁はもちろん手もきれいに洗ってから、次の作業を行ってくださいね。面倒くさいようですが、食中毒を防ぎ安心して食べる上でとても大切なことです。」というように説明の中に食にまつわる多彩な知識を盛り込みながら説明が行われ、子どもたちからは時折「へえ〜」「お〜」といった声があがるなど、非常に興味深そうに聞き入っていました。
子どもたちの調理の支援は、栄養指導教員を目指し日々精進を行っている神戸女子短期大学の在学生や大学へ編入学した卒業生や実際に現場で活躍している先輩も参加するなど楽しい実習となりました。
子ども達は8グループに分かれ準備から調理・盛り付け・試食と片付けまで、約3時間にもわたる調理実習を行いました。
長時間の実習にも関わらず、子どもたちの表情には疲れた様子は全く見られず、活き活きと助け合いながら楽しく実習を行う姿は、とても頼もしく感動的な光景でした。
実習には保護者も見学と調理の採点者として参加。調理の様子や協力体制なども含めた総合評価で、最高を三ツ星とする「星」の認定が行われ、試食のあとそれぞれのテーブルの保護者が評価発表を行いました。
「みんなとても真剣に、助け合って作っていたことに関心しました。調理や味付け・盛り付けも上手にでき、とてもおいしかったので、星三つで」と、評価が発表されるたびに子どもたちから歓声と拍手が起こりました。
終わりの感想では、「みんなで作ったので、とても楽しくおいしかった」・「はじめて調理したものもあって難しかったけど、自信ができた。」・「家でも作ってお父さんやお母さんに食べてもらいたい」といった感想を多く聞くことができ、指導した教員や支援をした学生たちにも笑顔があふれました。
特に「野菜が嫌いだったけど今日はみんなで作ったのでがんばって食べたら、全部食べることができてとてもうれしかった」という発表があり、室内は「お〜!」という声と共に大きな拍手が起こり、室内には子どもたちはもちろん実習に関わった全ての人々に、達成感に満ちた笑顔の花が咲きました。
・健康のためにあなたも今日から実践!「まごはやさしい」とは・・
日本の風土に合った食材の言葉で、和食メニューの「キーワード」です。
ま=豆類
ご=ごま
は=わかめ
や=野菜
さ=さかな
し=しいたけ(きのこ類)
い=いも類
どの食材も健康に役立ち栄養価の優れた食品で、和食では重要な食材であり、古来から用いられている上に、調理メニューも豊富です。
和食は日本という気候風土に合っており、そこで生きる日本人にとって一番体にいい食べ物といえます。
・豆知識 出世魚「ぶり」
成長すると呼び名が変わる魚を出世魚(しゅっせうお)といい、ぶりもその仲間です。他にすずきやぼらなどがあります。
関西ではつばす、はまち、めじろ、ぶりというように変わっていき、15cmぐらいまでをつばす、40cmぐらいまでがはまち、60cmぐらいまでをめじろ、それ以上で1m位のものがぶりと呼ばれています。
冬でも特に気温が低くなり産卵のために南下する1月〜2月の時期のぶりは「寒ぶり」と呼ばれ脂がのって栄養価が高いため珍重されています。