(イメージ画像)

古典芸能研究センターは、行吉学園発祥の地である三宮キャンパス(神戸市中央区)にあります。
能楽資料の橘文庫、民俗芸能資料の喜多文庫をはじめ、古典芸能や民俗芸能に関する書籍・資料を幅広く備えた研究施設です。芸能に関連する様々な分野の資料を収集しており、個別の分野はもちろん、より総合的な調査・研究の拠点となっています。
なお、所蔵する資料は、学生・社会人を問わずどなたにもご利用いただけます。

最新情報

最終更新日:2026年4月2日

今月の資料 (2026年4月)

古典芸能研究センター所蔵の様々な資料の中から毎月1点紹介します。
 YouTube版 2026年4月「今月の資料」はこちら



資料画像

伊藤正義文庫蔵
観世元章「四海波」色紙・福王雪岑「相生松」図 

紙本墨書 軸装一幅
色紙は観世元章筆 絵は福王雪岑筆
縦110.3㎝、横51.8㎝ 宝暦4年(1754)頃

 ワキ方福王流九世にして、英一蝶(はなぶさ・いっちょう)門下の絵師でもあった、福王茂右衛門盛勝(元禄14年[1701]~天明5年[1785])、雅号「雪岑(せっしん)」が描いた相生の松の絵。右下に「雪岑」の署名と「楓閣」の落款があり、上の余白に、十五世観世大夫の観世元章(享保7年[1722]~安永2年[1774])自筆、小謡「四海波(しかいなみ)」の色紙が貼られている。小謡「四海波」は、能〈高砂〉の前場の一節で、波風のない穏やかな天下泰平の世を賛美する内容で、祝言の場でよく謡われる。相生の松は、とこしえの平和の象徴として、「四海波」の詞章では「あひに相生の松こそめでたかりけれ」と記される。
 元章から「四海波」の色紙を贈られた雪岑が、相生の松を描き、色紙を絵の上部に貼り付けたものと思われる。色紙が書かれた宝暦4年、雪岑は54歳だが、絵の執筆時は不明。松は根元から二つに分かれ、葉は薄墨でどれも上に向かって掃くように描かれている。蔦が幾筋も垂れて老木であることがわかる。
 元章の色紙には、「宝暦四年甲戌正月朔日 観世左近大夫元章(花押)」とあり、元章33歳の書で、元章が観世流の謡を改訂して出版した明和改正謡本(明和2年[1765]刊)以前の節付を有することが注目される。  雪岑は、江戸城の演能において頻繁に元章と共演しており、寛延3年(1750)、50歳の時には、元章が江戸神田筋違橋門外で催した大規模な勧進能で、能13番のワキを勤めている。

当サイトのデータについて

神戸女子大学古典芸能研究センターが公開しているすべてのホームページおよびそこに含まれる画像データ・テキストデータ等は、神戸女子大学が著作権を有しており、その扱いは日本の著作権法に従うものとします。これらのデータを、法律で認められた範囲をこえて、著作権所有者に無断で複製・転載・転用することは禁止します。

ページのトップに戻る

学校法人行吉学園

(C) 2008 YUKIYOSHI INSTITUTE. All Right Reserved.