2017.9.23 学園広報
防災対策について説明するNPO法人プラス・アーツの室﨑 友輔所長
ご飯を炊くために空き缶に穴を開け、燃料の牛乳パックを裁断する作業をする様子
空き缶を2つ使い、下の缶に穴を開けてコンロにしてご飯を炊きました
ごはんが炊き上がりました。乾物サラダ(左)とみそ汁も美味しくできました
ダンボールで避難所を作る学生たち
家政学部家政学科2年生の専門科目で平田 耕造教授・大森 正子准教授担当の「フィールドワーク」では、興味や関心のあるテーマを設定し、教室を離れ調査研究を行っています。2017年度は「防災対策とインフラ」をテーマに学修を進めています。
2017年9月23日・土曜日にNPO法人プラス・アーツのプラス・アーツ防災教育研究所長・神戸事務所長 室﨑 友輔氏を講師に迎えて、地震等で電気・ガス・水道などのインフラストラクチャ―が止まった想定での防災対策の実践演習を須磨キャンパスで実施しました。
この科目を履修している学生15名は、事前に関西電力神戸支社、大阪ガス泉北製造所、神戸市水道局の奥平野給水拠点を見学し、災害時にインフラストラクチャ―の拠点となる事業所ではどのような対策がとられるかを調査し、当日はライフラインが復旧するまでの3日から1週間の間、自力で生活する方法を学びました。
午前中は屋外で電気・ガス・水道が止まった状態で食事作りに挑戦しました。牛乳パックを燃料に空き缶でひとりずつご飯を炊き、ビニール袋で「乾物サラダ」、大釜でみそ汁も作りました。広告を折った食器にビニール袋をかぶせてご飯とサラダを盛り付け、みそ汁は耐熱ペットボトルの上部を切った容器でいただく食事に、学生たちは電気・ガスで調理するありがたさを実感することとなりました。
午後には、体育館等で大人数の避難生活をする場合に問題となるプライバシーのなさ、限られたスペースを有効に気持ちよく過ごす方法を考えました。
2グループに分かれ、制限時間1時間、担当を決めて、ダンボールを使い避難所、椅子、トイレを作りました。
男性が座っても壊れないように椅子とトイレを丈夫に作ることという課題は2グループともクリアし、人目を気にせず睡眠が取れる環境、収納スペース、衛生面などにも配慮したダンボールの作品を前に、担当ごとに自分たちが創意工夫をしたところを発表しました。室﨑氏からは、2グループとも高い評価をいただきました。
この他にも、応急手当の方法と多方面に役立つロープワークも学びました。
学生たちは、「学んだことを災害が起きた時には役立て、自分だけではなく家族や周りの人を助けたい」「身の回りのものを使って工夫すれば、災害時に対応できることが分かった」「毎日便利な生活をしていることがわかり、日常生活が平穏に送れていることに感謝したい」と感想を述べていました。
一人ひとりが日頃から災害に備え自分の努力で被害を少しでも減らせるように、「自助」がいかに大切かを実感したフィールドワークの時間となりました。
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