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2008年5月1日
インドネシア共和国パプア州からチェンデラワシ大学(Cenderawasih University)
ならびにパニアイ県の代表者が表敬訪問
神戸女子大学からは、波田学長と国際交流関係を担当する平田教授・湯谷教授をはじめ行吉理事長も同席し、連携推進を想定しての熱のこもった会談が行われました。
今回の来訪実現に向け尽力した瀬口春道教授は、国内に留まらず海外でも多彩な経歴を持ち、前任校である高知大学時代からランテタンパン教授をはじめチェンデラワシ大学(Cenderawasih University)とも親交がありました。
パプア州には現在も解明されていない部族や言語・習慣が数多くあり、インドネシア国内での実態把握はもちろん、研究活動や調査も難航しているのが現状です。
瀬口教授は「未知なる分野への探求や可能性の開拓は非常に興味深く、解明には意義がある」として、今回の連携活動実現に向け意欲的に臨んでいます。
パプア州保健局のムセン公衆衛生部長からは、「国民の生命を守ることに繋がる公衆衛生や保健に関わる行政支援や指導が困難を極めており、出産時における母子の死亡率は極めて高く危機感が深刻化している」ことが説明されました。
同席した松本ポストドクターは長年パプア州での様々な調査研究活動に携わっている本学家政学部の梶原苗美教授と共同研究を行っており、近年調査等で訪れた際の現地の現状や問題点が報告されました。
その打開策として国民の健康調査や知識の伝達機能としての組織作りや、人材育成に対する関心がインドネシア共和国内でも高まっています。
ランテタンパン教授からは、「その一翼を担うため共同研究体制や人材育成支援を、ぜひとも瀬口春道教授を中心に神戸女子大学と連携して行いたい」という熱意が伝えられました。
また、インドネシア共和国は大小の島々で成り立っているため、首都を代表する都市部とその他の地域との生活水準や意識の格差が生じておりこの解消も大きな課題です。
パニアイ県のパカゲ副知事夫妻からは「第二次世界大戦の際、日本人とは友好関係にあったため私達は日本が大好きです。ぜひとも力を貸して欲しい」と挨拶が行われました。
会見後は互いの友好の証として記念品が交換され、パプア州の代表からは民族品が行吉理事長と波田学長に贈られ、硬い握手が交わされました。
内容は長時間にわたり非常にシリアスでデリケートな問題を中心として、解決や実現に至るために避けては通れないインドネシア共和国内でのマイノリティに関わる話題にまで触れるなど、真剣な面持ちで核心的な討議が繰り広げられましたが、参加者全員終始話題と笑顔が絶えない実り多い会談となりました。
今後の動向が注目されます。