神戸女子大学

Course


論攷 第66巻

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<原著>
塩味感受性に及ぼす玄米食の影響

赤桐 里美

要旨

食塩の過剰摂取と高血圧症には密接な関係があることが知られている。また、世界的にも日本人の食塩摂取量は多く、我が国の健康増進のために減塩対策は大きな課題である。そこで、本研究では味覚感度の高い若年者を対象に二種類の官能評価を実施した。官能評価Ⅰでは食塩水の濃度差識別を二点識別法で実施し、被験者が濃度比1.06で識別可能であることが示された。また、官能評価Ⅱでは同条件で作成した飯(玄米、精白米)に対する塩味の感じ方を二点比較法で評価し、玄米食の方が塩味を強く感じる(p=0.0137)ことが示された。このことから、玄米食が塩味感受性を増強させることが示唆された。


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<原著>
幼児の音楽表現に関する保育者の語りに現れる実践構造-ギターでの保育を行う幼稚園教諭のインタビュー分析-

小松原 祥子

要旨

本研究の目的は、保育においてギター伴奏を用いる幼稚園教諭の観察に基づいたインタビューの現象学的分析により、幼児の音楽表現の援助に関する実践構造を描き出し、その構造が持つ保育的価値を検討することである。分析の結果、教諭の「聴いて」という願い、幼児が自発的に「聴く」主体性、共に「自分の声が聴こえる」ことが、保育者と幼児とが重なり合いながら相互作用として生じ、その結果「感じる」ことに繋がる実践構造が浮かび上がってきた。その構造を通して、「ギターコードと教師の声による歌唱によって、自分の声が聴こえるため、子ども達の音程がずれていても保育者の声に合わせてくることがある」ということが生じた。これは教諭と幼児との信頼関係を基盤として成り立っており、この構造は幼児の音楽表現の援助において重要な部分であり、ここが成り立つことを土台としてギターという楽器はその関係をより楽しくするための役割を持つものと考えられる。


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<資料>
栄養教育・指導論実習における食育媒体の製作に関する考察-認定こども園職員による自由記述評価の分析から-

平田 庸子・園田 雪恵・境田 可奈子

要旨

栄養士養成課程科目である「栄養教育・指導論実習」の授業改善を目的として,学生が製作した幼児を対象とした食育媒体の適否について,保育現場で働く認定こども園職員(保育士,管理栄養士,栄養士,看護師)に自記式アンケートおよび自由記述による調査を行った。 その結果,対象年齢が2歳児の食育媒体に対して発育・発達に関する項目と安全への配慮に関する項目で,4歳児以上に比べて有意に評価が低かった。改善点について自由記述における計量テキスト分析を行ったところ,2,3歳児では媒体の大きさを手の大きさに合わせることなど子どもの発育・発達に関する配慮が不足していることが明らかとなった。また,素材の選択についても工夫が必要であることが分かった。4歳児以上は子どもの興味関心を集める媒体であると評価された。子どもが楽しく遊びながら学ぶことができる食育媒体の製作には,幼児期の発育・発達への理解を深める必要性があると考えられた。


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<資料>
オリーブ果実の塩漬け加工工程の検討

今江 佳菜美・西川 貴子・平野 直美

要旨

食物栄養学科では、神戸市との「KOBE エコタウン・オリーブプロジェクト」の活動の一環として、オリーブ果実の塩漬け加工に取り組み、安全な製品を作るために細菌検査を実施した。その結果、2018年に実施した加工工程では、1ヶ月後のオリーブ果実の塩漬けの酵母菌、カビは規格基準内であったが、生菌数が規格基準を上回った。そこで、2019年の加工工程において、処理するオリーブ果実の重量を減らし、使用する溶液や水の量を増やし、またパック詰めにして保存した。その結果、殺菌処理方法の水道水、酸性電解水、次亜塩素酸ナトリウムの3溶液とも、生菌数、酵母菌、カビ、すべての菌で規格基準内の結果となり、厚生労働省の「漬物の衛生規範」、「食品衛生法および衛生規範における微生物規格基準」に適合したオリーブ果実の塩漬けを作ることができた。


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