種類 | 題名 | PDFファイル |
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報文 | [PDF:624KB] | |
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資料 | [PDF:1,122KB] | |
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ノート | [PDF:449KB] | |
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井上 吉世
おからはさまざまな機能性を有する。しかし、その大部分は産業廃棄物となっている。ケーキにおからを利用することを試みた。小麦粉の10%、20%および30%を乾燥おからで代替したケーキを調製し、それらの膨化状態、破断強度および官能評価による嗜好性を調べた。乾燥おからの代替含量が増すにつれ膨化は小さくなり、破断強度の値も小さくなった。官能検査の評価は小麦粉の30%を乾燥おからで代替したケーキは0%、10%、20%を乾燥おからで代替したケーキより明かに評価が低かった。これらの結果から20%までの代替が出来ることが示唆された。
岩中 貴裕
本論は、日本人英語学習者の発話修正能力が、話す能力の向上と共にどのように発達していくのかを明らかにすることを目的とする。この目的のためにNICT JLE Corpusから1494の発話修正例を収集する。このコーパスはStandard Speaking Testを書き起こしたものであり、受験者の話す能力は9つのレベルにランク付けされている。Level1からLevel3が初級、Level4からLevel8までが中級、Level9が上級である。本論はLevel2の学習者7人、Level6の学習者28人、Level9の学習者5人を分析する。分析の結果、各レベルの学習者が用いる発話修正は、種類においても頻度においても差があることが明らかになった。
片寄 眞木子
1986年にイタリアで生まれた「スローフード」という言葉は、わずかの間に驚くほど多くの人々に共感の輪をひろげていった。「スローフード運動」の本部は、発祥地であるイタリア・ピエモンテ州の小都市であるブラにあり、その支部は世界各地に存在する。この一連の動きに関する情報は、さまざまなメディアを通じてかなり豊富に取得することができるが、著者はそれらを再確認することを含めて現地調査を行った結果、ファーストフードに代表される画一的な食文化の流行に抵抗する単なる反対や、昔の暮らしを憧れるノスタルジックな運動ではなく、「対案」として「スローな食文化」から「スローな生き方」を提唱する壮大な運動でありながら、じつは日常的な生活のあり方を問い直す地味な運動であること、また新しく大学がつくられてスローフード理論の構築と担い手育成を着実にすすめていること、さらにまちづくりにおいても「スローシティ」という新しい概念がつくられて、これまた世界各地に運動が展開していることを確認することができた。
細見 和子、岡田 柘季、森下 敏子、稲垣 寛
環境保全植物と考えられるローゼルを学内で植栽し、その生葉を用いて食への利用を試みた。さらに南アジアにおけるローゼルの利用状況の実態調査を行った。
1)ローゼル葉は酸味が強く、有機酸ではリンゴ酸が最も多いことが認められた。
2)ミネラルとしてはカルシウムの含有量が多いことが認められた。
3)食物繊維含有量の多いことが認められた。
4)現地調査の結果、タイでは花がくが主に加工食品として用いられ、商品化されていた。
5)ミャンマーでは生葉がマーケットで大量に販売され、食材として毎日のように調理に使用されていた。家庭では畑で栽培も行われ、手軽に利用されている一般的な食材であることがわかった。
新食材として、ローゼル葉の研究を重ねてきたが、現地調査により、南アジア、特にミャンマーでの利用の実態を知ることができた。
西川 貴子、中尾 美千代
食物栄養学料のカリキュラムの一つである「調理学実習Ⅰ」の実習内容と進め方を変更し、新たに組み立てた内容により、2007年度前期に実習を実施した。実習終了後、学生に自己評価を行なってもらい、学生の調理に関する知識や認識の変容について検討した。調理技術面では、入学までにやっていた調理が理論と結びついて、理解がより深まったといえる。栄養士に必要な専門分野は、半期の学習ではまだ十分理解できたとは言い難いが、導入部分としての理解はでき、栄養士の専門性への意識づけができたと推察する。しかし、専門分野の理解度は個人差も大きい。
学生が家庭や学校で調理に携わる頻度が少なくなった状況を踏まえ、短期大学という短期間で専門科目を修得しなければならない現状を考えると、入学当初の早い時期から栄養士として要求される専門分野の内容を認識させる必要性が示唆された。
黒田 しづえ
第2次世界大戦後の日本において、社会の変化と共に女性の社会進出が増加し始めたが、女性の職場の確保は困難を極めていた時期がある。このような時期に、兵庫県に女性の失業対策事業として設置された職業訓練校の訓練内容から、介護職の源流を見出すことができる。当初は家事中心に行われていたが、次第に専門職化されていく過程を通して、訓練修了生の職業定着率の高さがみられる。その原因は何なのか。最近までの40年間を3つの時期に分け、それぞれの時期における訓練カリキュラムや訓練生の属性、就職率、初任給から考察する。
西川 貴子、森下 敏子、平野 直美、松浦 紀美恵、今本 美幸
庄司 圭子、羽多 悦子、矢木 昌子、米山 冨士子
本学「健康・食育研究会」主催で、地域貢献の一環として、平成17年度より19年度まで開催した3回の食育シンポジウムの内容を振り返り、今後の方向性を検討した。それぞれの食育シンポジウムの内容の概要、参加者のアンケート結果および意見、感想、参加者の状況を検討し、本学開催の食育シンポジウムの現状分析を試みた。その結果から、シンポジウム開催の時期、開催情報の広告媒体、シンポジウムのテーマと対象者の焦点化などの検討課題が明らかとなった。また参加者の感想からは、本学の食育活動に対する期待感が推察でき、神戸女子短期大学の食育活動がさらに地域に定着するように、今後もより内容の充実した食育シンポジウムの継続を推進していきたいと考える。
田中 智子、森内 安子、逵 牧子、森下 敏子
IH調理器とガスコンロを用いて、加熱時間や調味料の違いがジャガイモの硬さにどのような影響を与えるのかについての検討を行なった。その結果、水煮、塩煮、混合煮での加熱12分後の硬さは、IH調理器とガスの差はほとんどなかった。また、調味料による違いではIH調理器、ガスともに、加熱12分後には醤油煮が硬く、塩煮と水煮が軟らかくなった。
山本 隆子、細見 和子、岩中 貴裕
食は人間の基本的な営みのひとつであり、健全な生活を送るためには健全な食生活が不可欠である。少子高齢化の時代にあって、子どもの頃から健康の維持、増進を目指す食育の必要性が指摘されている。我々は、子ども達に食について正しい知識を習得させ、望ましい食習慣を形成させるためには、高等教育機関と地域社会が共同となって子ども達の食に対する意識向上を図ることが、より幅広い教育効果が期待できると考え、その企画・実践を行った。本稿は、神戸女子短期大学と京都府相楽郡和束町が共同で行った食育推進活動の内容について報告し、今後の食育推進の方向性について提案を行なうことを目的とする。
今本 美幸、森下 敏子
我々は、昨年、食物栄養学科の学生の喫煙状況について発表した。しかし、禁煙運動が厳しくなるにつれて、学生は本当の喫煙状況を話にくくなり、たとえ無記名のアンケートでも、紙面のみの調査では本音の話が聞き取りにくいことがわかった。そこで、学生とコミュニケーションがとれた卒業前の時期に本音のアンケートを実施したところ、入学時に行ったアンケートとは違った結果になった。