2025.08.22 史学科 齋藤
齋藤 瑞穂准教授の研究チームは豊岡市駄坂川原遺跡でボーリング調査を実施し、地表下1.5~2.0mから紀元前3~2世紀(弥生時代前期~中期前半)に遡る炭化米と稲籾を発見しました。同じ層から検出されたイネ属の植物珪酸体や花粉化石は、米の栽培がこの地で行われた直接的な証拠であり、この遺跡が但馬最古の農耕遺跡であることが初めて確実となりました。
今回の調査では、キビとアワも検出されています。このことから、大陸から九州を通じて近畿地方北部まで伝わってきた農耕はイネ単独でなく、キビとアワがセットになったものであり、近畿地方北部ではこの3種を組み合わせた形で穀物生産が始まった可能性が考えられます。以上の成果が、8/22の読売新聞但馬版朝刊で報道されました。
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なおこの研究は、行吉学園2024年度教育・研究助成費
「近畿地方北部における農耕化のプロセス」の助成により実施されたものです。