2025.01.06 大学
被害状況
人的被害(平成7年度入学生は除く)
※阪神・淡路大震災記録集 平成7年9月行吉学園より引用
神戸女子大学 | 神戸女子短期大学 | 高倉台幼稚園 | ||
---|---|---|---|---|
学生 | 死亡者 | 2 | 0 | 0 |
負傷者 | 1 | 0 | 1 | |
家族を失った者 | 5 | 0 | 0 | |
住居の全壊 | 53 | 61 | 1 | |
住居の半壊 | 143 | 58 | 0 | |
教職員 | 死亡者 | 0 | 0 | 0 |
負傷者 | 0 | 1 | 0 | |
家族を失った者 | 1 | 3 | 0 | |
住居の全壊 | 5 | 9 | 2 | |
住居の半壊 | 10 | 10 | 1 |
物的被害の内容
神戸女子大学(須磨学舎)
(単位:㎡)
被害状況 | 場所 | 程度 | 面積 | 被害対象 | 被害状況(具体的に) |
---|---|---|---|---|---|
建物 | 全壊 | ||||
半壊 | |||||
大破以下 | 35,903 | 学舎各館 学生寮 職員宿舎 | 外壁・内壁・トイレタイル等ひび割れ及びガラスの破損 | ||
計 | 35,903 | ||||
土地 | 被害区分 | 地盤沈下 地割れ 9,999 |
学舎周辺 グランド | B館(家政学館)及びR館(食堂棟) 補強により修復 周辺の地盤沈下、グランド地割れ | |
工作物 | 被害件数 | 10 | 学舎周辺 学生寮 | 学舎周辺のよう壁、側溝等の損壊 学生寮(行幸寮・天神寮)の外堀倒壊 | |
設備 | 被害件数 | 多数 | 学舎等諸施設 実験器具・備品 | 電気施設・給排水・空調・消火配管等の損傷及び、B館(家政学館)内の実験器具・備品の損壊 |
神戸女子短期大学(PI学舎・三宮学舎)
(単位:㎡)
被害状況 | 場所 | 程度 | 面積 | 被害対象 | 被害状況(具体的に) |
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建物 | 全壊 | ||||
半壊 | 5,981 | 学舎壁面 | 三宮学舎一部建物が壁面落下鉄骨がむき出しとなり補強等では復旧できない状態 | ||
大破以下 | 35,173 | 学舎廊下 ロビー等 | 浸水・土砂流入、土間・天井・壁のひび割れ、タイル・ガラス等の破損がみられる状態 | ||
計 | 41,154 | ||||
土地 | 被害区分 | 液状化現象 よう壁崩壊 25,906 | 学舎外・中庭周辺等 | 液状化現象により土砂流出・陥没・亀裂が多く通行できない状態 | |
工作物 | 被害件数 | 多数 | 学舎周辺 | 門柱・守衛棟・サイン棟・よう壁・側溝等の損壊 | |
設備 | 被害件数 | 多数 | 学舎内諸施設 | 電気施設・給排水・空調・消火配管等の損傷 |
被害状況(地元の新聞等の報道機関の情報をもとに、阪神・淡路地区における被災状況を下記に記す。
※阪神・淡路大震災記録集 平成7年9月行吉学園より引用
(1995年4月28日現在)
学園震災日録(平成7年1月17日~3月末)
※阪神・淡路大震災記録集 平成7年9月行吉学園より引用
日付 | 内容 |
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1月17日(火) | 大学 天神寮・行幸寮の寮生及び大学周辺の下宿生が、大学・新本館へ避難。教職員10名余出勤、被災に対処 |
短大 生田寮の寮生及び地域住民(100名)が、短大・三宮学舎に避難。 | |
水道・電気・ガス使用不可能・電話も通話は難しくなる。 | |
1月18日(水) | 理事長、副理事長他、幹部教職員が、短大・三宮学舎に集合、教職員の安否など情報交換すると共に次の事を決定。 ① 大学・短大とも1月25日まで休講 ② 一般入試など、今後の対策会議を1月22日に短大・ポートアイランド学舎で開催 |
短大・三宮学舎に避難中の学生を、短大・中山手寮へ、移動。寮生に帰郷を促す。 | |
学舎、学生寮等の被害状況の情報収集と、短大・ポートアイランド学舎の踏査。 | |
大学・多目的ホール(須磨学舎)を自衛隊の支援基地に提供。 | |
電気復旧(PI学舎) | |
1月19日(木) | 大学・新本館(須磨学舎M館)に避難中の学生に対し、帰郷を指示。 |
短大・ポートアイランド学舎設置の本部電算機の被害調査(NEC社)→異常なしを確認。学内巡視及び実験室等の応急整理。 | |
学生に対してラジオを通じて休校の連絡 | |
1月20日(金) | 1月22日の対策会議の下準備、特に一般入試の試験会場に関する情報収集。 |
ポートアイランド学舎への交通事情は劣悪(殆ど徒歩) | |
1月21日(土) | ポートアイランド学舎臨時休業 |
三宮学舎閉鎖。一部立入禁止となる。避難民160名となる。 | |
1月22日(日) | 対策会議(理事長・副理事長・大学副学長・短大部科長・短大事務局長・総務部長) ① 学生への対応(大学:期末試験、単位認定など、2/2教授会で決定、短大:期末試験、単位認定など、1/31教授会で決定) ② 一般入試について(入試日程、受験生の交通の便を考えた試験会場、被災した受験生への対応などを検討) |
1月24日(火) | ポートライナー代替バス 税関前~市民病院前に運行開始したが、教職員は殆ど徒歩で登下校 |
1月26日(木) | 教職員・学生の安否確認終了 |
1月30日(月) | 文科省へ「災害状況報告」を提出する為、災害復旧支援を受けていたコーナン建設(株)へ、学舎等の物的被害状況調査を依頼 |
職員は通常勤務体制へ | |
1月31日(火) | 中山手寮で災害対策について部課長会議、教授会 ① 卒業証書授与(3月18日 ポートピアホテル) 1年次登学日 3月22日 ② 入試日程変更 他 |
2月3日(金) | コーナン建設(株)の調査結果に基づき、物的被害状況をまとめる。以後、各機関からの被害調査や、災害復旧に関する内部の検討会議には、この資料を使用。 |
2月4日(土)~5日(日) | 神戸女子大学入試を実施(一部:於 大阪コンピュータ日本学院) |
2月8日(水) | 神戸中央区役所へ、り災証明発行手続きに行く。(短大三宮学舎 半壊/ポートアイランド学舎一部損壊) |
2月10日(金) | ガス復旧(PI学舎) |
2月11日(土)~12日(日) | 神戸女子短期大学一般選考(A)家政科を神戸女子大学及びコンピュータ日本学院において実施 |
2月17日(金) | 震災発生から1か月 正午に一分間の黙祷 |
武庫川女子大学で兵庫県震災大学協議会開催 | |
2月20日(月) | ポートライナー代替バス 三宮そごう北~市民病院前まで運行となる。 |
3月1日(水) | 行吉学園評議員会、理事会を開催 ① 阪神・淡路大震災被害状況と復旧計画について ② 阪神・淡路大震災被害学生並びに、教職員への支援策について |
三宮学舎の東棟解体決まる。 | |
3月4日(土)~5日(日) | 大学入試を大学とコンピュータ日本学院(大阪市)で実施 |
3月6日(月) | ポートピアホテルで卒業式挙行 |
3月13日(月) | 平成7年度新任事前研修会を大学M館で実施 |
3月15日(水) | 大学学位記授与式 |
3月18日(土) | 神戸女子短期大学 卒業式 ポートピアホテルにて |
3月22日(水) | 神戸女子大学・神戸女子短期大学 学生登学日 |
3月23日(木) | 神戸女子短期大学 講義再開 |
退職者 辞令交付式 神戸女子大学M館 | |
3月27日(月) | ポートライナー代替バス 市役所前~市民病院前まで運行となる。 |
忘れられない光景:震災の爪痕
(須磨学舎)
(天神寮)
(ポートアイランド学舎)
(三宮学舎)
学生ボランティア
阪神・淡路大震災後、学生ボランティアとして、以下の場所で活動しました。(一部)
通学路のクリーンアップについて
須磨キャンパス前の道路は、被災建物解体工事の影響で、大量のごみとダンプトラックの騒音に悩まされていました。特に2月~3月のピーク時には、まるで戦場のような状態となり、学生や地域住民の安全が脅かされていました。この事態を受け、教職員は自発的にごみ拾いや道路清掃を行い、少しでも安全な環境を取り戻すために尽力しました。
阪神淡路大震災から30年、防災意識の再確認を
阪神淡路大震災から30年が経過し、いまだその爪痕が残りながらも、人々の記憶から風化しつつある現状が懸念されます。令和6年1月の能登地方での地震や、南海トラフ巨大地震の可能性が指摘される中、新たな災害が迫っていることを改めて認識する必要があります。
今一度、防災意識を高め、ご自身の避難経路を確認し、非常食の準備を整えるなど、日頃から災害に備える行動を心掛けましょう。