2024.06.15 日本語日本文学科
2024年6月15日・土曜日の午前中、日本語日本文学科の恒例行事「文学散歩」を久しぶりに開催しました。樹下 文隆教授の解説を聞きながら、神戸市須磨区の文学史蹟をめぐりました。
神戸市立須磨離宮公園では、在原 行平の伝承がある「月見の松」跡から景色を眺めながら、「月」と須磨の結びつきのはじまりについて考えました。
須磨離宮公園から離宮道を下ると、松風村雨堂があります。謡曲「松風」にもなっている、在原 行平と多井畑の姉妹である松風・村雨との物語ゆかりの地です。
大本山須磨寺では青葉の笛など、平家ゆかりの史蹟や展示を見ました。須磨と「平家物語」との関わりを、史実だけでなく文学的位置づけの点でも考えさせられました。商店街で買った「敦盛だんご」や「大師餅」も楽しみました。
現光寺は、「源氏物語」の光 源氏が須磨で侘び住まいをしたとされている場所にあります。松尾 芭蕉や正岡 子規の句碑も建てられています。また関守稲荷神社には百人一首で知られる源 兼昌の歌碑もあり、須磨が古来、歌人・俳人たちを引きつけてきた土地だと実感しました。
曇天の蒸し暑い散歩となりましたが、須磨の地と文学との関わりを体験し、充実した時間を過ごすことができました。