2024.12.13 史学科 お史ちゃん
「世界遺産を見に行こう! 醍醐寺篇」
8月に大阪中之島美術館の醍醐寺展を参観したメンバーで、世界遺産・醍醐寺を訪問してきました。この学外研修の様子をお史ちゃんがレポートします。
11月30日に学外研修で醍醐寺を訪れました。醍醐寺は京都市の南部、伏見区に位置する世界遺産です。平安時代、西暦874年に開山されたと伝わっています。山上伽藍の上醍醐から山麓の下醍醐にかけて広大な境内のなかでも最も印象的だったのは五重塔です。これは平安時代の951年に建立されたもので、応仁の乱(1467-1477年)の被害を免れて現存する京都府で最古の木造建築物です。戦乱をこえて生き残った貴重な文化財は圧巻でした。
ところで当山は1598年、「醍醐の花見」として知られる壮大な催しの舞台として知られています。これを主催した豊臣秀吉は、三宝院の庭園を自ら設計するほどの熱の入れようで、現存する庭園は秋の紅葉を楽しむために天下の名工を集めて築造されたものです。残念ながら紅葉の季節を前に秀吉はなくなりました(8月没)。庭園の一角には秀吉を祀る廟(豊国大明神)がたたずんでいますが、紅葉を楽しむ多くの観光客を静かに見守るかのようでした。
今回は桜の季節ではありませんでしたが、境内中で鮮やかな紅葉を楽しむことができました。四季折々にその姿を変える醍醐寺は、どの季節に訪問しても新たな魅力を発見できると思います。ぜひ一度足を運んでみてください。
「パワースポットを見てきた!」
2024年6月15日から8月25日にかけて、大阪中之島美術館では「開創1150年記念 醍醐寺 国宝展」が開催されていました。重厚な迫力がある重要文化財の帝釈天騎象像、秀吉の花見を彷彿させる瀟洒な山口雪渓(1648-1732)筆の桜図屏風などを鑑賞しました。そして数か月後、こうした仏像が安置される伽藍や屏風絵のモデルとなった自然景観を実際に確認することができました。
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