2024.07.09 国際教養学科
国際教養学科の1回生ゼミ「国際教養学演習」では、毎年フィールドワークが行われています。今年は、高城ゼミの学生たちが神戸の長田コリアンタウンを訪れました。神戸は、大阪とともに関西地域の在日コリアンが多く住む場所として知られています。
今回のフィールドワークでは、靴工場や小学校など、在日コリアンゆかりの地域を巡りながら、在日コリアンの歴史と現状について学びました。最初に訪れたのは、長田南小学校です。戦後、ここには二つの朝鮮学校が設立され、日本人としての教育を受けていた在日朝鮮人の子供たちに朝鮮民族としての教育を施す風潮があったことを知りました。
次に訪れたのは、朝鮮語の特別活動が行われている小学校です。ここでは、在日朝鮮人の小学生たちが朝鮮語の基礎を学んでいる様子を見学しました。さらに、大乗寺という朝鮮式のお寺を訪れ、特別に遺骨安置所も見せていただきました。ここでは、身元の分からない在日朝鮮人の骨箱やお供え物とともに置かれている骨箱を見ることができました。
学生たちは、このフィールドワークを通じて様々な感想を持ちました。一人の学生は、「新長田には今も昔も多くの朝鮮人が関わっていることを学びました。新長田の文化には在日朝鮮人が深く関わっていることを知り、新長田区内外から朝鮮語の特別活動に参加している子供たちや、今も大乗寺で供養されている方々が自国のルーツや文化を尊重していることが伝わってきました」と述べました。
また別の学生は、「長田区はとてもディープな町で、韓国の歴史的建物が残っていて、日本にいるのに韓国にいるような不思議な感覚になりました。神戸コリア教育文化センターでは韓国の伝統文化、歴史を守り抜いて後世に伝えていこうとする活動を知ることができました」と感想を述べました。
このように、フィールドワークを通じて学生たちは在日コリアンの歴史や現状、そして文化について深く学び、多くの気づきを得ることができました。