2024.07.08 国際教養学科
国際教養学科の1回生が受講する必修科目「国際教養学演習」では、毎年フィールドワークを通じて実地の学びを深めています。今年の莊先生引率のフィールドワークでは、神戸の三宮から元町にかけての旧居留地とベイエリアを巡りました。神戸は横浜や長崎と並んで、明治時代以降、西洋との交流が盛んに行われた港町として知られています。今回のフィールドワークでは、学生たちはその歴史と魅力を体感しました。
最初に訪れたのは、神戸市立博物館です。この博物館は神戸で最も華やかな通りの一つである京町筋に面しており、旧横浜正金銀行神戸支店を利用しています。博物館の1階には無料で閲覧できる常設展があり、旧居留地と雑居地の歴史だけでなく、明治維新以降の日本と外国人の関わりについても学ぶことができます。学生たちは、ここで日本近代化の歴史と神戸の国際交流の様子を詳しく学びました。
次に訪れたのは、東遊園地です。ここは1875年に設立され、現在では震災の追悼行事の会場としても利用されています。2023年にはリニューアルオープンし、アウトドアライブラリーも設置され、親子連れで賑わう場所となっています。学生たちは、この公園で神戸市民にとっての東遊園地の重要性を感じ取ったようです。
その後、神戸海洋博物館を訪れました。1987年に設立されたこの博物館は、神戸港の歴史や海、船、港の仕事について学べる場所です。リニューアルにより体験型の展示も増え、大人も子供も楽しめるスポットとして生まれ変わりました。ここでは、神戸港の発展とその背後にある歴史を学びました。
今回のフィールドワークを通じて、神戸の旧居留地の歴史とその背景にある国際交流の重要性を学びました。例えば、神戸が開港されたのは1868年で、その後外国人居留地として発展してきました。また、旧居留地十五番館などの西洋式建築物も見学し、神戸の都市景観における歴史的建造物の重要性を再確認しました。
「国際教養学演習」のフィールドワークで、身近な地域である神戸と異文化との関わりを学び、国際的な視野を広げることができたと思われます。2回生から海外研修に出かける学生の多い学科ですので、1回生の時に実施したこのような実地の学びは、教室内の学習を超えてフィールドからワールドへの第一歩となります。