2022.11.23 家政学科
2022年11月23日・水曜日、「教職実践演習(中・高)」の授業では卒業生にお願いして現場での教育実践について話していただきました。
2018年度卒業生の西岡さんは神戸市内の中学校に勤務しています。2・3年生の家庭科授業に加え、3年生のクラス担任や吹奏楽部の顧問を担い、多忙な毎日を送っています。
家庭科の年間指導計画は4月の第一週に完成させ、各単元の教材についてはおおまかに選定します。教材の良し悪しは実践しないとわからないので、問題があれば次年度に改善しています。とりわけ時間管理が求められる調理実習では、準備・片付け等の時間を生徒自身にも注意させたり、「さけのムニエル」はホイル焼きにして手間を省くなど、献立や調理法の工夫によっても時間短縮を図っています。蒸し料理は3年生の「幼児のおやつ」の教材「蒸しパン」で取扱い、「日常食の調理」と「幼児の生活と家族」を統合的に扱う教材とすることで指導時間の調整も図っています。
西岡さんは新卒2年目からクラス担任をしていますが、学級経営の楽しみは2022年度4年目にして実感したと言います。初めて経験する3年生の担任には進路指導という、失敗が許されない仕事があり、そのことが彼女にとっての大きな学びになっているようです。 吹奏楽部には100名ほどの部員がいて、コンクールや様々な活動に向けて一生懸命に練習している姿に触発されると言います。
2020年度卒業生の嵐さんは神戸市内の中・高一貫の私立学校に勤務しています。中学校で12時間、高等学校で6時間の授業担当のほか、中学1年生の学年付き副担任を担っています。
彼女は、初任の時点で質の高い家庭科授業ができることを目指していました。
座学の授業では、生徒にとって家庭科がリアルな生活を学ぶ場となるように、内容は「実生活」につながるように配慮したり、スライドや写真・動画等のICTを活用するなど指導方法にも工夫しています。授業技術を磨くため、自分の授業を録画して癖をチェックしたり、改善点を探したりしています。
調理実習では、時間内に終わらせることや成功体験を持たせることをこころがけています。生徒は調理実習を楽しみにしています。それだけに、けがや失敗で苦い思い出が残らないことを願っています。また、実習費の徴収や管理も大変な業務です。被服製作ではけがをさせないために道具の使い方をしっかり教えています。
卒業生との関係はどうしても疎遠になります。けれども、隔たりの時間があるからこそ、彼女らの成長をより鮮明に認めることができます。
「教職実践演習」を受講している4年生:
教職課程を履修している3年生:
教職課程を履修している1年生: