学長メッセージ
パンデミック禍における海外留学に関する本学の方針 （2022年2月24日現在）
2022年02月24日
神戸女子大学 学長 栗原 伸公
国際交流推進部長 野口 和美
学生の皆さん
本学では、これまで学生の皆さんの安全を最優先として、協定校との海外留学プログラムを実施してきました。
2020年3月の国際保健機関のパンデミック（世界的流行）宣言以降、海外との行き来を余儀なく制限せざるを得ない状況となっています。本学の海外留学プログラムについても、原則海外渡航不可とし、原則中止としております。2021年11月頃に一旦、パンデミックが日本を含む特定の国や地域において、収束に向かうかと思われましたが、現在は、世界的に再び新変異株のオミクロン株による感染が爆発的に拡大しています。今後、収束に向かうのか、新たな変異株が発生するのか、今なお心配な状況であります。
ただ、昨年はワクチン接種による一時的な感染者数の激減、特定の国や地域においては、入国の再開という状況下で、海外の大学によっては、対面授業が再開されたところもありました。本学は、海外留学プログラム再開可否について、関係省庁、協定校、危機管理会社等を通じて情報収集を行ってきました。更には、渡航留学を望まれて入学された学生の視点に立ち、皆さんの安全、渡航時及び渡航中のリスク、渡航留学の効果等を総合的に考慮し、渡航による海外留学の再開の可否ついては慎重に検討を重ねてきました。
原則、外務省の渡航レベルに関わらず海外渡航禁止という本学の現行の基本方針に変更はありません。ただし、学生の皆さんの安全を担保できると判断した時点で、大学間協定に基づく協力体制がある協定校との海外プログラムへの派遣を再開します。この特例が認められるためには、国内外の感染状況、留学先の受入れ体制、危機管理体制、損失・責任等の観点からのすべての条件を満たす必要があります。クラス担任、所属学部・学科、研究科・専攻科、学生支援委員会、国際交流推進委員会の十分な指導を受け、大学の許可が得られた場合にのみ特別措置として認められます。勿論、留学先での学生の皆さんの安全が担保されることが大前提であり、学生自身が、留学先の国や地域の感染状況やリスク、協定校の危機管理体制等を調査し、リスク低減のための対策をとっていることが確認できる必要があるため、広く渡航留学を再開するものではありません。
私費留学については、大学協定に基づく協力体制がある受入れ先ではないことから、引き続き、渡航を伴う海外留学は原則禁止とします。ただし、部局長等会議、危機管理委員会、国際交流推進委員会、所属学部・学科、研究科・専攻科が、交換留学で定める条件と同等以上の条件を満たす環境があると判断し、交換留学の場合の特例措置が適用される条件をすべて満たすものとして、大学が特に認める場合には、例外的に渡航が認められる場合があります。
なお、パンデミック宣言以来、本学の学部・学科及び国際交流推進部門では、海外の協定大学等とオンラインでつなぎ、語学、専門・学術的なプログラムを実施しています。学生の皆さんの中には、オンライン学習の効果について懐疑的な方がいらっしゃると思いますが、実際にグローバル・カフェに継続して参加している学生の中には、語学力や教養力がめまぐるしく向上している学生が多くいます。更には、渡航留学が可能になったときのための準備学習としては最適であると考えています。現地渡航前に、事前に語学学習や専門的な学習の準備を十分に行っていた学生は、渡航留学の効果が高い結果となっていることは今までの皆さんの先輩の留学体験から明らかになっています。皆さんにとっては、体験的学習の視点から、渡航留学の効果は計り知れないことは十分承知していますが、積極的にかつ継続的に海外の大学とのオンライン協働学習に参加し、その効果を体験してください。
今回のパンデミックについては、一旦、収束がみられていた国や地域においても、今後、変異株や感染者数の拡大等、繰り返し発生する可能性はありますので、一旦渡航が認められた場合においても、再度の感染拡大等の不測の事態が生じれば、大学で渡航延期・中止、帰国を要請する可能性も十分考えられます。皆さんの安全を守るという大学の責務を踏まえての苦渋の判断であるということを理解ください。
本学としても、皆さんが平時のように海外との自由な行き来が出来ず、長期間にわたり皆さんが渡航による留学が出来なくなってしまっている状況も理解しており、今までどおり、皆さんの安全を最優先として、慎重にパンデミックに対応しつつ、学生の皆さんの安全が担保できると判断した時点で、協定校との海外プログラムを再開します。
News・Events
