2021.11.30 社会福祉学科 植戸
2021年11月30日・火曜日の社会福祉演習Ⅱ(3年生ゼミ)において、学外特別講師として高島 順子氏をお招きしました。2019年度までは毎年お越し頂いていましたが、
2020年度は新型コロナの影響を受けて実施することができず、2021年度は2年ぶりの実施となりました。高島氏は、重度知的障がいのある40代男性の母親で、『NPO法人チャレンジひがしなだ』の理事や
神戸市東灘区の知的障害者相談員などを務めておられます。2021年度は「歩みを振り返る~障がいのある子がいる家族の話、一事例」というテーマでお話をして頂きました。小笠原ゼミも合流して、合計12名の教員・学生が
お話を伺いました。
まず、高島氏からは息子さんのプロフィールに加えて、ご家族お一人お一人のこともご紹介頂き、高島氏が「親亡き後の支援体制をつくる」ために取り組んできた様々な活動についてもお話し下さいました。
親御さんとして、福祉を志す学生や行政などに対して望むことなどについても語って頂きました。息子さんの誕生から今までの写真をたくさんのスライドで見せて頂き、
母親として息子さんの障がいと向き合ってこられたご様子が窺えました。
また、障がいのある人たちが「親亡き後」も地域でその人らしい生活を続けられるように、と立ち上げた『NPO法人チャレンジひがしなだ』の活動のスライドや動画からは、
知的障がいのある方、ご家族、ボランティア、地域住民の方々が、とても明るく楽しく交流されている様子が生き生きと伝わってきて、「地域における共生」の素晴らしい実践事例だと感銘を受けました。
最後には、福祉を学ぶ学生に期待することとして、「自分の感性で向き合い、心に寄り添う気持ちで、そっと見守ってほしい」「心を澄ませて、声なき声を聞き取ってほしい」「混乱を起こしていても『困った人』ではなく、
『困っている人』という理解をしてほしい」などといったメッセージを頂きました。
2021年も大変貴重なお話を頂いた高島氏に、心よりお礼申し上げます。