神戸女子大学

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フィールドワーク 赤穂緞通体験・発表会

2019.10.10 家政学科 大森・砂本・清瀨

家政学科のフィールドワークでは学外に赴き、自身で体験することも大事なことと捉え、2019年9月14日・土曜日~9月15日・日曜日に兵庫県赤穂市御崎で赤穂緞通について学んできました。

赤穂緞通は佐賀県の鍋島緞通、大阪府の堺緞通とならび日本三大緞通と呼ばれ、江戸時代後期、児島 なか氏により考案され国内外に広がりました。しかし、綿花の供給不足や産業の近代化の流れにより、 機械化できない織元が廃業となり、衰退の一途をたどり、一時は幻の緞通となりました。平成3年、赤穂市の尽力により技術の伝承が行われ、伝統工芸品として今日に蘇りました。

学生達は、赤穂緞通の工房2軒を訪れ、赤穂ギャベの製作体験と赤穂緞通工房見学を行いました。

赤穂緞通の工房 毯なか(タンナカ)では、現代の暮らしに合うよう、赤穂緞通で培われた技術に柔軟な発想を取り入れて綿花で作る手織りの椅子敷きとしての赤穂ギャベを開発しました。原田 明子氏の指導のもと赤穂ギャベの製作体験をさせていただきました。 全員が初めての体験で、学生それぞれのこだわりでデザインや糸を選び、組織図と見比べながら、糸が飛んでいないか、糸の絞め具合はどうかなど、織り始めました。皆、最初は恐る恐るの作業でしたが、時間とともに慣れ、スムーズに進んでいきました。 織り上がった後の仕上げの摘み(はさみで長さを切りそろえる)作業をしていく過程では、短く切りすぎてしまうのでは … とハラハラしましたが、最後は額に入れたり、タペストリーにしたりと学生各々思いのこもった素敵な作品に仕上がりました。

赤穂緞通工房 六月(ムツキ)では、緞通作家の阪上 梨恵氏から、赤穂緞通と堺・鍋島の緞通との違いについて、その歴史や技術について記録ビデオを見ながら解説いただき、学生と質疑応答を交えながら様々なお話しを伺いました。 また、機に座っての実演をしていただき、古緞通を比較しながら実際に見て触る貴重な体験をしました。また、赤穂緞通を支える綿や染料、箒や鋏など素材や道具の現状についても話をきくことができました。 学生たちは、日本の伝統技術を継承することのむつかしさとやりがいを学ぶことができ、阪上氏から、今後のキャリアを積み重ねるうえで、「自分の道を見つけてね」と温かいメッセージもいただきました。

2019年10月10日・木曜日 5時限目、フィールドワークの発表会を須磨キャンパスB館 B308教室で行いました。訪ねた見学場所(近江八幡・芦屋・赤穂)で学び得たことや感じたことなどを班ごとにまとめ、緊張しながらも一人ひとり自身の言葉で伝えていました。 学科の先生方も多く見にこられ、発表後には学生に向けた感想や質問に対し一生懸命に答えている姿は日々の経験を重ね、成長したように感じました。

赤穂緞通体験研修で、モノづくりを通じて体験したことや伝統というものに触れるチャンスを得て、今後に活かしていって欲しいです。

  • フィールドワークの様子1赤穂ギャベ体験-1 工房 毯なか
  • フィールドワークの様子2赤穂ギャベ体験-2 工房 毯なか
  • フィールドワークの様子3赤穂ギャベ体験-3 工房 毯なか
  • フィールドワークの様子4赤穂ギャベ体験-4 工房 毯なか
  • フィールドワークの様子5赤穂緞通工房-1 六月
  • フィールドワークの様子6赤穂緞通工房-2 六月
  • 発表会の様子1フィールドワーク発表会-1
  • 発表会の様子2フィールドワーク発表会-2

ワークショップ 赤穂ギャベ学生作品

  • 作品1
  • 作品2
  • 作品3
  • 作品4
  • 作品5
  • 作品6
  • 作品7

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