2020.01.26 学園広報課
2020年1月26日・日曜日に神戸市中央区、ポートアイランドのアシックススポーツミュージアムで開催されたHBCA兵庫県野球指導者会主催の第4回「神戸野球肘検診」に、家政学部管理栄養士養成課程の田中 紀子教授と3年生のゼミ生9名が協力し、 野球指導者と検診を受けている少年・少女の保護者約400人を対象に、成長期にある児童・生徒の体づくりの基本となる栄養やスポーツをする児童・生徒に効率のよい食事について講演しました。
野球をする子どもたちは成長期で骨が柔らかく軟骨が損傷しやすく、練習時間・投球数が多すぎるといわゆる「野球肘」を発症します。「野球肘」は初期には痛みの自覚がないために放置され、手術しなければ治療できないまで進行することもあります。 早期に「野球肘」を発見するために始まったのが「神戸野球肘検診」です。超音波検査や肘の状態をチェックし、理学療法士によるトレーニング指導が無料で受けられ、第4回は小学生から中学生まで約800人が会場を訪れました。
「野球肘検診」と並行して、別室で午前9時から神戸大学大学院医学研究科整形外科学分野及びあんしんクリニックのドクター、神女大の田中教授とゼミ生による講座が7回開催されました。
神戸大学大学院のドクター方は医師の立場から「野球肘」の原因と予防について解説し、早期に検診を受ければほぼ自然治癒するので定期的な検診を進めるようにお話をされました。
神女大の栄養講座はからだをつくるタンパク質やカルシウム、不足すると貧血になる鉄が含まれている食品を紹介し、おすすめの献立を提示してバランスよく食事に取り入れる方法を教授しました。野球をするのには多くのカロリーが必要で3食では補いきれないので
補食で摂取することや練習前、練習直前、練習・試合後には何を食べたらよいか、運動したあとに起こる食育不振への対処法など、欠食を避けること、エネルギーやたんぱく質が不足すると筋肉が分解され骨格筋が減少し、運動パフォーマンスが減少・低下することなどを講演しました。
7回の講演で最初に田中教授が登壇し、神女大の卒業生で管理栄養士として活躍している先輩、ゼミの学生が同じ内容で順次講演しました。講演の資料はパワーポイントで田中教授の監修の下でゼミ生が協力して作成しました。
参加した学生は、この機会にスポーツ栄養について深く勉強ができ、健全な状態でスポーツを行うには栄養の取り方が深く関係することも実感できよい経験になったと感想を述べていました。