神戸女子大学

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国際健康福祉プログラム・国民の幸福度の高いデンマークに研修

2019.9.13 社会福祉学科

2019年9月7日・土曜日から9月13日・金曜日まで、デンマークに社会福祉学科の3年生14名、4年生3名の計17名が研修に行きました。
高齢者の住宅や障がいのある方の特殊療法センター、盲センター、ホスピス、子どもの家の5ヶ所を訪問しました。


【学生の感想】

研修全体の感想

  • 高齢者、障がい者、児童すべての分野で利用者のよりよい生活の実現のため、入居の場合は出来るだけ自由に過ごしてもらおうという視点は日本と共通していると思った。違いは、限られた資源の中でどこまで願いを叶え実現できるかだと感じました。
  • 研修での学びだけでなく、バスの運転手や自由行動で道を聞いた地元の人など、とても親切にしてもらい、デンマーク人の優しさに触れることが出来ました。資格の制度や利用料など、日本の当たり前が海外では当たり前でないと感じました。今後も視野を広く持ち、当たり前を本当にそれでいいのかと疑いながらよりよいサービス提供に繋げるようにしたいです。
  • 日本と比べて課税率が高く、高所得者は60パーセントを超えることもあると聞くが、高福祉・高サービスの実現によりニーズに対応することで国民は課税を受け入れ、なおかつ自身の国に誇りを持つことができると知りました。

ホスピスの感想

  • 日本の施設では、見学したホスピスのようにカラフルな壁の施設内を見ることがあまりありませんが、視覚的刺激として、明るい色の壁を見ると気持ちが明るくなるような感覚が見学中ありました。やはり、施設、病院というと暗いイメージを持ちがちであるため、内装の工夫についてももっと考えればそこで過ごす利用者にとって過ごしやすいところになるのではないでしょうか。
  • AIや介護ロボットの導入などを行うことで人件費の削減を図るニュースなどを目にしますが、患者の痛みを緩和させるため手を握り寄り添うことや、人生の最期に共に立ち合い残された家族と別れや悲しみを共有すること、その後の家族が抱える喪失感を受容することなど、これらの人間の持つ繊細な感情や人間の持つ温かさには人間以外では代替することはできないと改めて感じることができました。
    そして、ホスピスで生活する患者だけでなくその家族や働くスタッフに対するケアも同時に行われていると知り、患者にとって過ごしやすい設備を整えるだけでなく、家族やスタッフの休息や気持ちの共有を行うことでバーンアウトを防ぐことにも繋がっていると感じ、今の福祉のあるべき姿なのであると感じることができました。

子どもの家の感想

  • 延長保育がないことに驚きました。家庭の事情に合った保育園を選んでいるため延長保育をしなくても良いと聞いたことや、労働環境が整っていることを考えると納得しました。デンマークでは、女性も働いていることが多いが待機児童問題はそこまで多くないと聞き、それだけ児童福祉施設が充実しているのだと学ぶことができました。

特殊療法センターの感想

  • 理学療法士や作業療法士など職域を超えて協力し、一緒になってその人の満足のいく生活ができるよう支援しています。特定化・ゴール・アクティビティ・現実・時間のそれぞれの頭文字を取ったSMARTを大切にし、目標を定めています。

高齢者住宅の感想

  • 敷地内では、散歩やトレーニングができるのでとても日本と比べて活動できる環境があるのではないかと感じました。部屋は個室で、空間も広く、トイレとシャワーも付いているため、まるで家のように感じました。退所の時に元に戻していれば、壁紙も自由に変えられるため、自分の空間が作りやすく居心地が良いと感じました。個人の時間や空間をとても大切にしています。スタッフの教育にも力を入れており知識や技術の向上、他職種との連携、共同理解がよりできていることが話を聞いて感じました。
  • 研修の様子高齢者住宅での説明
  • 研修の様子子どもの家
  • 研修の様子

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