2018.9.19 史学科 知名
恒例の史学科研修旅行を2018年9月16日・日曜日から19日・水曜日の3泊4日で実施しました。2018年は「古琉球王朝史を学ぶ」と題して、沖縄の琉球王国時代の歴史遺跡を訪ねました。
沖縄への研修旅行はこれまで何度か候補に挙がっていたのですが、季節柄、台風の襲来が危惧され実現するにはいたりませんでした。特に帰る時に台風に遭遇すると最悪です。那覇空港のロビーで一晩あかすことになりかねないという事が心配されたのです。
実施一週間前、台風22号が発生し、懸念したのですが例年とは異なり西の方へ進んで遠ざかって行きました。旅行中の天候は最高に晴れ渡り、紺碧の美しい海も各所で堪能することが出来ました。
初日 沖縄県立博物館・美術館
恩納村ビーチを散策
初日は伊丹空港を出発して、那覇空港に予定時間通り到着。団体バスで直ちに沖縄県立博物館・美術館を訪ね、まずは琉球の歴史について、史・資料を観覧しながら学び翌日からの遺跡巡りに備えました。その後、宿泊所に向かいマイビーチで美しい海を散策しながら沖縄の気候風土を満喫しました。
2日目 今帰仁・浦添・勝連グスク跡
2日目は沖縄北部の今帰仁グスク跡を訪ね、琉球王朝が形成される前に当時の豪族であった地方の按司の勢力を偲ばせる遺跡を巡りました。午後は琉球王朝発祥の浦添グスク跡と、やはり有力な按司によって造築された勝連グスク跡を訪れました。これらの遺跡は世界文化遺産に登録されています。勝連グスクの一の郭跡からの眺望は素晴らしい景観でした。
3日目 戦跡と聖地・ウタキ、グスクを歴訪
聖地セファーウタキ(斎場御嶽)
3日目は戦跡と南部の遺跡を巡りました。ひめゆりの塔やアブチラガマと呼ばれる避難ガマで、先の大戦の苛酷さや悲惨さを追想しました。
午後からは琉球の聖地セファーウタキ・知念杜グスク・玉城グスク・糸数グスクを巡り、グスクの歴史的性格について考えました。グスクは聖地なのか、按司の居城なのか、その規模などからいずれの説が有力視されるのか、私たちも琉球王朝を形成した人々の歴史に想いを馳せました。
4日目 首里城と王家の墓
首里・円覚寺跡
最終日は首里城と王家の墓ならびにその周辺遺跡を巡り、王朝文化にも触れることが出来ました。14時の飛行機で無事に伊丹空港へ戻ることができました。
日本史とは一線を画した沖縄の独自の歴史と文化について学べた研修旅行になりました。