第2回医療・福祉事例検討会を開催
2018.6.9 社会福祉学科 松崎
2018年6月9日・土曜日14～17時に、兵庫勤労市民センターにおいて「第2回医療・福祉事例検討会」を開催しました。
社会福祉法人恩賜財団 済生会兵庫県病院に医療ソーシャルワーカーことMSWとして勤める卒業生の大坪 愛美氏より、「地域包括ケアと退院・在宅支援について」の事例をもとに、高齢社会において引き起こされる高齢者虐待への対応を学びました。
「86歳の女性が、亡夫の遺産を管理している友人宅で暮らしていたが、介護放棄の虐待を受け、ごみ屋敷のような部屋で過ごしていた。そして、認知症が進行したため特別養護老人ホームに移された。しかし、遺産を管理していた友人は、ホームに自己負担金を入金せず100万円余の借財を作ってしまった。そんな中、体調が悪化して病院に入院した。まもなく退院できるようになったが、医療費も払えないまま、お金の問題があり受け入れ先は決まらず、病院に置きとどめざるを得なくなった。」という事例をあげ、MSWが介入したが、どのような支援が必要となったのかなどについて、大坪氏の報告を聞いて参加者は多くを学びました。
二つ目の事例は、退院後の栄養管理が必要であるにも関わらず、一人暮らしをしているため等、在宅サービスを組み合わせても行き届かないという問題について話し合いました。福祉や医療が介入したとしても栄養管理が行き届いていないために、かえって病状や生活を悪化させていることになっているのではないかという問題提起でした。
卒業生やその同僚など、総勢38名の参加がありましたが、いずれの事例も身近に起こる問題であり、経験を交流することによって支援の方向性を考えることができたのではないかと思われます。MSWをめざす学生も大勢参加していましたが、「制度や社会事件を現実に合わせて考える必要性が理解できた」と感想を述べていました。
次回は、2018年8月18日・土曜日、新長田勤労市民センター別館ピフレホール・会議室Aで開催します。
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