2017.5.19 学園広報
2017年5月19日・金曜日、神戸女子大学・ポートアイランドキャンパスにおいて、全学共通教養科目の梶原 苗美教授、松本 衣代准教授担当「衣・食・住Ⅰ(世界の食文化)」の時間に、こうじ屋ウーマンこと浅利 妙峰氏を講師とした「発酵食品・人類の食文化遺産~日本の伝統食:糀のチカラ~」と題した特別講義を開講しました。
健康福祉学部の1年生を中心にその他特別に聴講を希望する学生約50名が受講しました。
浅利氏は糀ブームの火付け役として、広く知られています。行吉学園が社会人向けに開講しているオープンカレッジの開講15年特別企画の講演に先立って、ご好意でこの特別講義が実現しました。
世界の食文化を学ぶ学生に、日本食を支える発酵調味料に使われるこうじの優れた働きから世界の発酵食品についての解説まで、幅広い内容の講義をしていただきました。
浅利氏は、授業の最初に受講生に甘酒を配り、発酵食品にはどんなものがあるか尋ねられました。そして、こうじは米・麦・大豆などから作られ、全般的には中国からきた漢字「麹」を使い、米からできたこうじには日本でできた漢字「糀」を使うとお話しされました。
授業では、麹菌が生み出す豊富な栄養素を含む味噌・醤油・酢などの発酵調味料で調理された日本食は、素晴らしい健康食であること、麹のもつ三大消化酵素の働きについて、甘酒、玉子焼きなどの作り方とあわせて分かりやすく講義されました。
また、世界地図を提示してそれぞれの地域にあった発酵食品があることも詳細に説明されました。
最後に、麹・糀は含まれる酵素が如何に体内で有益な働きをするかを解説され、発酵食品作りの知恵を次世代や世界中に伝え、糀で皆さんのお腹を元気にして命を輝かせたいと述べられ、講義を終了されました。
学生からは大きな拍手が贈られ、浅利氏の講義で始めて知ったことも多く、改めて日本食のよさを認識し発酵食品のもつチカラに驚くと同時に、発酵文化を継承する大切さを学んだ貴重な時間となりました。