2017.7.17 社会福祉学科 松﨑
2017年7月16日・日曜日~17日・月曜日の二日間、兵庫県三木市にある「コープこうべ協同学苑」で、兵庫県「福祉・介護従事者キャリアアップ研修事業」の助成を受け、社会福祉学科主催で「介護等従事者のための地域医療・福祉・介護の包括的相談援助を学ぶ研修会」を開催しました。
ヘルパー、介護職、MSW、PSW、地域包括支援センター相談員、福祉行政職、管理栄養士など、地域の現場で仕事をしている多彩な専門職の人々の参加があり、神女大の学生や教員、神戸学院大学の学生などを含めると総勢55人となりました。
一日目は、松﨑教授の「地域包括ケアから『我が事・まるごと』地域共生社会実現を考える」の基調報告の後に、急性期、回復期リハビリテーションのMSW、ケアステーションのサービス提供責任者、配食サービス事業所の管理栄養士などにより実践報告をもとに「地域包括ケアから地域共生社会」をテーマとしたシンポジウムを行いました。夜には、「地域ネットワーク・多世代交流」をテーマとして、ケアステーション運営管理者、PSWの取組みが報告されました。そして深夜まで参加者が交流して、二日目は「地域で生活を支える」実践報告が行われ、参加者からの活発な意見交換がありました。
これからは、地域で様々な生活問題を抱えた利用者のために、医療・福祉・介護などの専門職が包括的相談援助を行わなければなりません。自らの職域にこもることなく、地域の様々な専門職と協同した取り組みが求められています。事例はいずれも先駆的で丁寧な支援の報告でしたが、とりわけ今回は、「食」の大切さ、生活の中での重要性について議論が集中したように思えました。
参加者は、「利用者のために様々な分野の方々と支援する意義と意味について学ぶことができた」「施設、病院の中だけでなく地域に向けた支援を考えることができた」と感想を述べていました。学生は、「地域共生社会の現実と課題を感じることができ、福祉や介護現場で働くことの困難さと面白さを知った」とキャリア形成に意欲を高めていました。