2017.8.1 学園広報
神戸女子大学では、兵庫県教育委員会の依頼により、2017年7月31日・月曜日、8月1日・火曜日の2日間、「中堅教諭等資質向上研修」の「生徒指導」研修を開催し神女大の2名の教員が講師を務めました。
中堅教諭等資質向上研修は、教育公務員特例法第24条に基づき、公立学校等の教員のうち、在職期間が10年に達した教諭を対象に、「個々の能力、適性等に応じて、教諭等としての資質の向上を図ることを目的」として行われています。
1日目は、63名の小学校・中学校・高等学校の中堅の教員が参加され、文学部教育学科の榎元 十三男特任教授が講師を努め「児童生徒理解と学級・学校の経営」「個別の生徒指導課題への対応」のテーマで講義を行いました。
研修は4人1組のグループになって、講義とその間に与えられたテーマについて話し合い発表するという形式で進められました。
各グループでディスカッションする過程で、先生方は教員を志した理由や教員の仕事の素晴らしさを見つめ直し、日頃の業務を振り返り課題を整理し解決方法を模索していきました。
2日目は、35名の小学校・中学校・高等学校の中堅の教員が参加され、同学科の谷山 優子准教授が講師を務め、「発達障害の理解と支援」「わかる授業づくり」というテーマで5人1組のグループワークで学び合いました。
谷山准教授は発達障がいのある子どもの特性について講義し、その後、参加した先生たちは、特性を理解するためにワークショップを通して自分自身にも苦手なことと得意なことがあることに気づきました。グループワークでは、それを踏まえ子どもの支援方法の在り方を探り、グループごとに発達障がいのある子どもがクラスにいることを前提とした模擬授業を順番に行ないました。教える側と教えられる側の立場を経験することで、課題に気付き授業を工夫することがよりスムーズに理解できました。
両日とも、神女大の教員はグループワークをバランスよく配分し、ユーモアを交えて講義を行いそれぞれの教育現場での体験を語りました。
研修に参加した先生方は全員が発表や発言をし、お互いに意見交換を行うことで自らの問題解決の糸口に辿り着くことができたようです。参加者の発表には拍手で盛り上げ、全員が一体となって学ぼうという活気に満ちあふれた二日間でした。
先生方はそれぞれの学校で活躍されており、管理職を支え新人を指導する中核的な存在として日々奮闘されています。神女大で提供した研修を今後の教育現場で活かしていただけることを願っています。
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